年上の彼

理性と欲望の天秤

 家の留守を丸一日預かる。  そういったことは、家族と暮らしていてたまに起こることだろう。それは伊藤智孝にも言えたことであり、彼は妹と二人で二日間を過ごすことになった。  しかしこの妹、兄に家事をやらせるどころか、揉め事…

はちみつの時間―スローペース―

 最悪だ。いつものバカみたいな元気が、どうしてこういう時に限ってなくなってしまうんだろう。  玖堂くどう有羽はぼーっとする頭でそんなことを思った。  今日は共通の知り合いたちと来たスキー旅行の初日である。恋人である智孝に…

25センチ

 いつの間にか恒例となっていたお隣さん同士での花見。初めの頃はお弁当を作ってと、本格的なものであったが、次第に互いの都合がつかなくなり、夜の散歩がてらにという気軽なものへと変わっていった。そして、それに参加するメンバーに…