切ない

契りの果ては

「かーごーめ かーごーめ かーごのなーかの とーりーは いーついーつ でーあーう……」 侍が河原に腰を落とし、懐かしむような哀しむような気を纏いながらゆっくりと唄っていた。 傍らで草を踏む音が鳴り、続いてまだ幼さを残した…

君がいたから

1:帰宅  6月28日。  その日は梅雨時にもかかわらず嫌味なほど晴れていた。  火葬場から天へと昇る煙を見つめ、私は一時間程前に別れを告げた人を思い出した。  本橋真己(もとはし まさき)  私の幼馴染みで、家族のよう…