Len*RenのL

想いを伝えて

色とりどりのイルミネーションが鮮やかに煌(きらめ)いて街の夜を彩(いろど)る。 彼らが外へ出た時は、既に辺りは真っ暗だった。 「寒~い」 暖房の効いていた建物から出てきた為、余計にそう思うのだろう。 海白彩(うみしら あ…

『願いの舟』

「智孝さん、次はあれに乗りませんか?」 船に乗りコインを泉に投げ入れるという恋人に人気の室内アトラクション、私はそれを指差した。 「スピーカーから聞こえてくる声に従ってコインを投げて下さいね」 乗物に乗り込んだ私達に、係…

待ち合わせ

ベンチに座ってぼんやりと冬の装いを纏(まと)っている人々の往来を見ていた。 待ち合わせ時刻を5分ほど過ぎている。 広場に立つ時計を見上げ辺りを見回す、という何度目かの行動をして私は携帯電話を取り出した。 別に彼にかけよう…